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データベースの基礎
データベースとはAccessとExcelとの違い


1 データベースとは
「データベース(database、以下DBと表す)」とは、住所録、成績一覧表等の特定のテーマや目的に沿って集められたデータの集合をいいます。データの整理は、データの量や種類が少なければ手作業でも可能ですが、データの量や種類が増えればコンピュータを利用しなければ処理できなくなります。つまり、DBはコンピュータの代表的な用途の一つであるといえます。
<DBの基本的な手順>
DBの基本的な手順は、下の図のように大きく分けて4つに分類することができます。
DBの基本的な手順

<DBに必要な機能>
身近なDBの例として、飛行機や新幹線の座席予約システムを考えましょう。DBには次のような機能が必要であると考えられます。
(1)DB管理機能
 いつでもどこからでも、必要な場合に空席状況を照会して、短時間で予約の登録等の作業ができること。
(2)同時実行制御機能
 複数の端末から同時に操作しても、正常に処理できること(同じ座席の二重登録や登録漏れが発生しないこと)。
(3)トランザクション管理機能
 データの読み取りから更新までの間(トランザクション)にコンピュータに障害が発生しても、データが破壊されないこと。
(4)障害回復機能
 万一事故や停電等が発生した場合でも、データが消滅することなく、すぐに復旧できること。
(5)機密保持機能
 第三者が許可なくデータを覗いたり、改ざんしたりする危険性がないこと。


2 AccessとExcelとの違い
DB処理に表計算ソフトExcelを利用される方も多いようです。しかしDB専用ソフトAccessは、Excelには搭載されていない優れた機能があります。AccessとExcelとの違いを十分に踏まえて、目的や用途に応じて2つのソフトウェアを使い分けることが重要です。
<Accessのメリット>
(1)大量のデータ処理が可能である。
 Excelの場合、シートの行数に制限(65,536行)がある。またシートが大きくなると処理速度が遅くなる。一方Accessの場合、数百万件程度のデータも問題なく処理することができる。
(2)データ管理の効率が高い。:「リレーションシップ機能」
 Excelの場合、住所録用、部活動用、成績一覧表用等の独立したDBファイルが存在するので、生徒の異動等によるデータ変更を、すべてのファイルで行う必要がある。一方Accessの場合、氏名データが格納されているテーブルは一ヶ所だけなので、変更作業の手間がかからず、変更作業漏れもない。
(3)データの信頼性が高い。:「参照整合性」
 リレーションシップが設定されていれば、入力されたデータに明らかな誤りがある場合は、エラーメッセージを表示してくれる。Excelの場合では、入力規制等の設定が別途必要になる。
(4)文字データ以外の様々なデータを扱うことができる。
 文字以外にも、画像や文書等もDBとして構築することができます。Excelの場合でも、画像データにリンクを張ることは可能である。
(5)他のソフトウェアのデータを利用することができる。
 Excel等の他のソフトウェアで作成したデータも、簡単にインポートすることができる。

<Accessのデメリット>
(1)ある程度時間や手間がかかる。
 システム設計やDB独自の概念を理解するまでに、多少時間がかかる場合がある。
(2)Excelのような高度な計算はできない。
 ただし、通常のデータ処理に必要な程度の計算機能は搭載されている。
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